伝統工芸職人

Traditional Craft men & women in Taito city

江戸切子

尾島 英治

尾島英治さんは江戸切子の職人です。父の背中を見て跡を継ぎ、3代目を務めます。切子工房 浅草おじまで江戸切子の製作を行い、その作品は「伝法院店 浅草おじま」で販売しています。以前は問屋を通していましたが、現在は同店などで直接販売することが多くなっています。江戸切子の作品はグラスや皿などがあり、食器として使う他、その美しさから大きな皿は飾って観賞用にもできます。

江戸切子は江戸時代の天保期、海外から持ち込まれたガラスに、ビードロ屋を営んでいた町人、加賀屋久兵衛たちが模様を刻んだのが起源だと言われています。江戸風情を感じる柔らかな曲線や多様なデザインが特徴です。
吹き工場から仕入れた切子用のガラスに、切り込み模様を施していくのが江戸切子職人の仕事です。まずはガラスにだいたいのアタリを付ける「割出し」という作業を行います。次に、「荒ずり」という工程で、いよいよガラスに模様を刻んでいきます。ダイヤモンドホイールに押し当てて、主線となる線を刻んでいきます。細かい下絵はなく、経験と勘で行っていきます。さらに「二番かけ」、「三番かけ」と、最初の荒ずりよりも細いホイールで、徐々に細かな線を切り込んでいきます。そしてもっとも目の細かい石板を使って削る「石掛け」をします。最後に研磨剤を付けて木盤で磨いたのち、フェルト盤やブラシ盤を使って磨き、完成します。
工房では、切子の製作体験も行っており、透明なグラスに模様を彫ることができます
(小・中学生2700円、大人4860円)。

切子工房 浅草おじま
住所:台東区浅草4-49-7 ㈱浅草おじま
営業時間:9:00~16:30
TEL:03-4285-9664
FAX:03-3875-6771
定休日:不定休

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