貴金属加工

金きん・銀ぎん・プラチナなどの貴金属ききんぞくを加工して、装飾品そうしょくひん（アクセサリー、家具かぐやおみこしの飾かざりなど）を作つくることを言いいます。

 

＜歴史れきし＞

貴金属ききんぞくの装飾品そうしょくひんの歴史れきしは古ふるく、今いまから約やく2300～1700年前ねんまえの弥生時代やよいじだいと言いわれています。装飾品そうしょくひんの人気にんきが高たかまり、金属製きんぞくせいの装飾品そうしょくひんが発展はってんしたのは、今いまから約やく400年前ねんまえの江戸時代えどじだいになってからです。金属加工専門きんぞくかこうせんもんの職人しょくにんとして、銀しろがね細工ざいくの技わざを受うけついだ、錺職かざりしょく（または錺師かざりし）が誕生たんじょうします。

 

＜特徴とくちょう＞

かつては指輪ゆびわ、かんざしなどの装飾品そうしょくひんのほか、くさり、きせるなどの日用品にちようひん、たんすなどの家具かぐやおみこし、車くるまなどの金物かなものや家形飾やかたかざりなどさまざまなものを製作せいさくしてきた錺職かざりしょくは、今いまから約やく150年前ねんまえの明治時代以降めいじじだいいこう、神仏具しんぶつぐやおみこしなどの飾かざりをおもに製作せいさくする神仏具しんぶつぐ錺師かざりしと、装身具そうしんぐなどの製作せいさくを行おこなう金銀細工師きんぎんさいくしなどの貴金属加工ききんぞくかこうに分わかれました。

 

＜匠たくみの技わざのポイント＞

金属きんぞくの加工方法かこうほうほう

①鎚金ついきんなどの浮彫技法うきぼりぎほう：薄うすい金属板きんぞくばんの裏うらからたたいて，浮うき彫ぼり状じょうに飾かざりを打うち出だす

②鑞付ろうづけ：金属材料きんぞくざいりょうを、ろうを使つかってつける

③彫金ちょうきん：金属きんぞくの表面ひょうめんに彫刻ちょうこくする

④透すかし彫ぼり：金属板きんぞくばんの一部いちぶを切きり抜ぬいて、残のこった部分ぶぶんで文様もんようを作つくる

 

＜伝統的でんとうてきな材料ざいりょう＞

金きん・銀ぎん・プラチナなどの貴金属ききんぞく

 

＜台東区たいとうく＞

宝石ほうせき・貴金属店ききんぞくてんが多おおくある台東区たいとうくでは、錺職かざりしょくの流ながれを引ひく伝統的でんとうてきな貴金属加工ききんぞくかこうの技術ぎじゅつで、ネックレスやイヤリング、指輪ゆびわ、ブローチなどのアクセサリー作づくりが行おこなわれています。