ガラスペン

ガラスで作つくられた筆記用具ひっきようぐ「ガラスペン」。

ガラスペンはペン先さきをインクに浸ひたしてから書かく「つけペン」の一種いっしゅです。

 

＜歴史れきし＞

ガラスペンの歴史れきしは新あたしく、今いまから約やく120年前ねんまえの明治めいじ35（1902）年ねんに風鈴職人ふうりんしょくにんである佐々木定次郎氏ささきさだじろうしにより開発かいはつされました。日本発にほんはつの筆記用具ひっきようぐであるガラスペンは、その美うつくしさはもちろん、独特どくとくの心地ここちよい書かき味あじ、普通ふつうのつけペンよりインク持もちが良よいなどの機能性きのうせいからあっという間まに世界中せかいじゅうに広ひろまっていきました。

 

＜特徴とくちょう＞

ガラスペンのペン先さきには溝みぞがあり、そこにインクが入はいりこむことにより、毛細管現象もうさいかんげんしょう(細ほそい管くだの中なかを液体えきたいがのぼっていくこと)を利用りようしペン先さきの一番先いちばんさきにインクが流ながれ出だす仕組しくみみになっています。一般的いっぱんてきなものであれば、一回いっかいインクに浸ひたすだけで、ハガキ一枚分いちまいぶんほどの文字もじが連続れんぞくして書かけます。ペン全体ぜんたいがガラス製せいの一体型いったいがたガラスペンは、8本ぽんの溝みぞの入ったガラス棒ぼうをバーナーで熱ねっして左右さゆうにひねることで、独特どくとくのねじり模様もようがついています。ガラスペンは1本1本いっぽんいっぽんすべて手作業てさぎょうで丁寧ていねいに製作せいさくされます。

 

＜匠たくみの技わざのポイント＞

①ガラスをペンに適てきした長ながさに切きる

②ガラスをバーナーであぶり、溶とけたところをひねってペンの軸じくを作つくっていく

③ 軸じくを冷さましたらペン先部分せんぶぶんを同おなじようなやり方かたで作つくる

 

＜伝統的でんとうてきな材料ざいりょう＞

ガラス

 

＜台東区たいとうく＞

台東区たいとうくには、ガラスペンの開発者かいはつしゃである佐々木定次郎ささきさだじろう氏しの技術ぎじゅつを受うけついでいる唯一ゆいいつの工房こうぼうがあり、今いまもガラスペンの魅力みりょくを広ひろめています。