しんぶつぐかざりし
神仏具錺師
様々な伝統的な金属加工技法で、神仏具(神様や仏様に関する道具)などの錺(装飾品)を作ります。
<歴史>
貴金属の装飾品の歴史は古く、今から約2300年前の弥生時代と言われています。装飾品の人気が高まり、金属製の装飾品が発展したのは、今から約400年前の江戸時代になってからです。金、銀、銅細工の技法を受け継いできた金属加工専門の職人たちが、錺職(または錺師)と呼ばれるようになります。
<特徴>
かつては指輪、かんざしなどの装飾品のほか、くさり、きせるなどの日用品、たんすなどの家具やおみこし、車などの金物や家形飾などさまざまなものを製作してきました。今から約150年前の明治時代以降、貴金属加工を行いアクセサリーなどの装身具の製作を主として行う職人とは別に、神社、仏閣や御輿などの飾りを主として製作する神仏具錺師が専門化しました。
<匠の技のポイント>
様々な種類のたがね(硬い物を加工する道具)を使い分け、金属板に付けて金づち(工具)で叩き、模様を作る。自分で作ったたがねは5000種類以上ある。
<伝統的な材料>
銅板、しんちゅう(金属)
<台東区>
神社や寺がたくさんある台東区には神仏具錺師が今も活躍し、昔ながらの伝統と技術を守っています。