江戸指物の職人、茂上豊さんに箸作りを教えていただきました。
茂上工芸さんでは、初心者でも気軽に楽しめる初級編のコースとして箸作りを体験できます。
あらかじめ用意された「箸の素」となる木をカンナで削って、ヤスリをかけてオイルを塗るだけ!と言葉だけで聞くと簡単そうですが、このシンプルな作業にプロと素人の差がハッキリ出るんです。
最初に、用意された四角い桑の木を専用の器具に置き小さいカンナで角を数ミリずつ削っていきます。見本を見せてもらい、いざ実践。
最初はなかなか力の加減などが分からず上手く削ることができません。最初から最後までカンナに入れる力を均等に保つのが難しい…!
でも安心してください。
上手くできなくても茂上さんがすぐに修正してくださいます!
四角形のそれぞれの角を少し削って丸みを出します。
時々削り具合を確認しながら、削りが足りない箇所を削っていきます。
箸の先端の方を円筒形にしていくため、先端から5cmくらいのところに鉛筆でぐるっとしるしを付け、しるしが見えなくなるまで回しながら削っていきます。
途中何度か茂上さんが助けてくれますが、この時にプロとの違いがハッキリ分かる「ある物」を発見しました。それはカンナから出る箸の削りカス。茂上さんのようなプロの職人さんは力を均一に保って削るため、削りカスが美しいらせん状になっていたんです!
一方、初心者の削りカスは太さも厚さも長さも見事にバラバラ…。
左側が体験者の削りカス、右側の綺麗にクルクルしているのが茂上さんの削りカス。
気を取り直してさらに3cmくらいのところにしるしを付けて同じように削っていきます。
箸の形状になったらヤスリかけです。
最初は粗いヤスリを全体にかけ、次に細かいヤスリをかけてなめらかにしていきます。箸の持ち手の上部分は「東京ドームの屋根」のように少しふっくら丸みを付けます。
最後に植物性のオイルをまんべんなく塗り込んで完成!
オイルが乾燥するまで半日〜1日置いておくと良いそうです。
完成したマイ箸を手に持って、箸の感触を確かめます。
左が削る前、右が完成品です。
自分で作ったマイ箸で、早速明日の朝ごはんを食べたいと思います!
茂上さん、ありがとうございました!
体験費用
・箸作り体験:2,000円
・所要時間:約1時間