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ゆみや
弓矢
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弓矢

矢尻は旧石器時代の遺物でも見られることから、弓矢は長く狩猟のために使われてきたと考えられ、非常に長い歴史を持っています。後に武器として使用され、神事にも使われるようになります。
その後、弓矢を製作する技術は、平安時代(794~1185年/1192年頃)中期頃から多くの工夫がなされ、鎌倉時代(1185~1333年)初期にはほぼ現在と同じような技法が完成したとい言われます。矢づくりが専業で行われるようになったのは、江戸時代(1603~1867年)からと言われています。

台東区内では「矢師」と呼ばれる職人が、大正時代(1912~26年)から昔ながらの技法で矢を作り続けています。
矢作りには高度な技術が要求され、多くの工程を経て手間暇をかけて作られます。矢は4本を一組として使用するため、矢作りも形・重さ・色など寸分の違いがないよう4本ずつ製作しなければなりません。
素材となる竹の選別から始まり、曲がった竹をまっすぐにする「矯(た)め」の作業を各工程で行い、太さ、重さ、バランスを調節しながら仕上げていきます。とりわけ、矢竹を台の上にのせ、手のひらでくるくるまわしながら、小刀で竹の節や芽を削り、矢の本体の形とバランスを整える「くるまかけ」といわれる作業と、竹を燃やさないように気を付けながら竃の火に通し、竹の歪みを直して直線にし、全体に茶色の焼色をつける「火入れ」と呼ばれる作業は、極めて高度な技術が必要な難しい作業です。

■技のポイント
  • 矢竹を台の上にのせ、手のひらでくるくるまわしながら、小刀で竹の節や芽を削り、矢の本体の形とバランスを整える「くるまかけ」
  • 曲がった竹を火にあぶりながらまっすぐにし焼き色を付ける「火入れ」
  • 長さを揃えて、4本の重さやバランスをもっとも重いものに合わせ、松脂(まつやに)に鉄粉を混ぜた重りを入れて調節
■伝統的に使われる素材・材料

軸には竹、鷲や鷹などの羽根(ワシントン条約の保護対象で、非常に希少なもの)

■特殊な道具

木がまっすぐかを確かめる「ため木」
火入れに使われる電熱釜(昔は灰と水をこねてトンネルを作り、炭火で加熱)

■工房紹介

杉山正宗弓具店
杉山新一
台東区東上野3-1-1
03-3841-9430
https://www.sugiyama-kyugu.com/