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おろしがね
おろし金
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おろし金

銅おろし金の歴史は古く、江戸時代(1603~1867年)にさかのぼることができます。すでに正徳2(1712)年に編纂された江戸時代の百科事典『和漢三才図会』にも、銅製で現在のものと同様の形状のものが描かれています。

今日も、古くから受け継がれてきた製法でおろし金は作り続けられており、錫メッキが施された銅板に鏨(たがね)を当てて、金槌でたたくことで鋭い目=刃を一つ一つ手作業で立てていくのが技法の基本です。軽い力でおろせて、素材の風味を損なわず、まろやかな仕上がりとするための刃物のように切れ味の鋭い刃を立てることが重要といいます。
純銅は適度な硬さで加工しやすく、たたくことで硬度が増します。かつては銅板から1枚1枚手作業で押し切りましたが、現在ではおろし金の形に地抜き・成形を行い、それに一つ一つ刃を目立てするといった加工を行っています。
主要な道具の鏨は、硬さを指定した材料を発注し、使いやすいよう自分自身で先を研いで作っています。目の大きさには違いがあるので、目の大きさにより何種類かの鏨を使い分けています。

■匠の技ポイント

金槌で鏨をたたき、一つ一つの刃を目立てする技法

■伝統的な原材料・素材

純銅、錫

■特殊な道具

■工房紹介

株式会社大矢製作所
大矢茂樹
和光市中央2-6-1
048-464-7068
https://ooya-seisakusho.com/