伝統工芸職人

Traditional Craft men & women in Taito city

江戸鼈甲

磯貝 克実

「ベッ甲イソガイ 亀戸店」の磯貝克実さんは職歴20年以上の江戸鼈甲の職人です。小学5年生の時にべっ甲を作って学校の先生にプレゼントしたら、大変喜ばれたことが磯貝さんのべっ甲作りの原点だといいます。

折しも磯貝さんの就職活動中にワシントン条約が制定され、べっ甲の素材であるウミガメの1種、タイマイの甲羅の輸入禁止が決まったことで、職人の道へ進むか悩んだ末、一旦、就職して営業職に就きました。ですが3年後、父から「タイマイの蓄えがあるから心配するな」と後押しされ、べっ甲職人の世界に入りました。べっ甲は300種類もいる亀の中でも、タイマイでしか作れませんが、現在もタイマイの輸入は禁止されているため、タイマイが手に入らず廃業せざるを得ないべっ甲職人も多く、非常に希少性の高い工芸品となっています。
べっ甲は主に簪、櫛、根付、お守り、アクセサリー、ストラップ、三味線のバチなどに加工されていますが、ベッ甲イソガイでは猫やうさぎなどの動物をモチーフとしたかわいらしいものや、ハートやしずく型の若い女性にも好まれそうなデザインのアクセサリーを販売しています。
「『鼈甲は古くさい』というイメージを持っている人も多いと思いますが、それを払拭するため若い人に向けたデザインに挑戦しています。毎年、シリーズものの作品を発表したり、お客様の声を聞いて作品に反映させたりしています」と磯貝さんは話します。

ベッ甲イソガイ
住所:台東区浅草1-21-3
営業時間:10:00~19:00
TEL:03-3845-1211

定休日:水曜

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