伝統工芸職人

Traditional Craft men & women in Taito city

東京銀器

河内 巌

河内巌さんは光明銀器工房で東京銀器の製作を行っています。光明銀器工房の初代である父が高齢になったので、工芸学校を中退し、2代目として跡を継いで銀器職人の道に入りました。しかし、「職人の技術だけでなく、学を身に着けることも必要」と考えた河内さん。職人の仕事と並行して、定時制高校を卒業しました。

東京銀器は、銀独特の輝きが映える、江戸らしい渋好みの伝統工芸品です。銀をたたいて模様を打ち出していく「鍛金」、銀を彫ったり削ったりする「彫金」、鋳型という型を作って溶かした銀を流し込んで成形する「鋳金」という3つの技法で、東京銀器は作られます。

河内さんが東京銀器で作るのは、急須などお茶の道具、ぐい吞み、アクセサリー、箸置きなど。最近は銀器の中では比較的求めやすい値段のアクセサリー類がよく売れているといいます。その他には急須が人気で、銀器の急須でお茶を入れると、味がよくなるそうです。銀器は工房で販売をしている他、台東区立江戸下町伝統工芸館にも展示されています。

銀器はガラスや陶器と比べて耐久性が高く、へこんでしまっても熱を加えて直すことが可能で、世代を超えて使うこともできるのが魅力です。昔は嫁入り道具として銀器のかんざしを持たせる習慣があったそうです。河内さんは1985年から26年間、各地に出向し体験教室や実技披露なども積極的に行ってきました。「今は以前ほど人々は銀器に親しみがなくなってきているように感じている。業界としても、もっと宣伝に力を入れたい」と河内さん。また、技術を持った人が少なくなってきているのも課題です。

光明工房
住所:台東区谷中4-4-2
営業時間:10:00~18:30
TEL:03-3821-1664
FAX:03-3821-1664
定休日:不定休